◆ デューデリジェンス
デューデリジェンスとは
デューデリジェンスとは、対象となる事業・企業・不動産などの価値を、第三者の目で正当に評価する事を目的に、いろいろな観点から調査・精査することを指します。
デューデリジェンスには、事業デューデリジェンス、財務デューデリジェンス、法務デューデリジェンス、設備デューデリジェンスなどの種類があり、各専門家チームを組成して実施されます。
最終的に、それぞれの結果を統合し、総合的に判断する事で、経営改善の方向性を決定します。
しかし、全ての場合に全てのデューデリジェンスが必要なわけではありませんので、まずはご相談下さい。
事業デューデリジェンス
事業デューデリジェンスでは、財務デューデリジェンスや法務デューデリジェンスとは違い、決算書や契約書など成文化された対象を精査するのではなく、経済的価値の根源たる『ビジネス』そのものの価値を評価します。
経営改善が必要な企業の場合、何かが多すぎたり足らなかったりする為に、結果として改善が必要な追い込まれてしまっている訳なので、その見えない部分を見えるようにすることと、将来の事業価値を最大にする為にはどうすればいいかを指し示すことが重要な役割となります。
財務デューデリジェンス
財務デューデリジェンスでは、決算書を構成する会計数値について、過去のごまかしや粉飾の検出と修正、売掛残高など流動資産の精査、不動産や在庫など固定資産の時価による再評価、などを実施する事により、実態価値による貸借対照表の再評価、実態収益力による損益計算書の再評価、正確なキャッシュフローの把握を行います。
財務デューデリジェンスを実施する事により、現時点での実力事業収益力と実態債務超過額が算出され、現時点での借入返済に要する年数や債務超過を解消するためにかかる年数が把握できるようになります。
また、現時点で会社を清算した場合の清算配当率を算出し、債権者ごとの予想配当額を算出する事も可能となります。
法務デューデリジェンス
法務デューデリジェンスでは、全ての契約関係と現在抱えている係争事案を調査・精査する事で、財務DDでは発見できない隠れた保証債務や損害賠償債務、将来発生する可能性がある訴訟リスクなど、現在内包している様々なリスク要因を洗い出します。
また、保有する知的財産権を調査し価値評価する事や、経営改善スキーム次第では消滅してしまう可能性がある許認可および契約関係を調査し明確にする事も重要な役割です。
設備デューデリジェンス
設備デューデリジェンスでは、建物に関する違法性の有無、構造の状況、内外装の状況、電気・空調・衛生・防火などの建物設備の状況を調査し、緊急・短期修繕費用の算出と長期修繕費用積立計画の策定をおこないます。
建物設備を伴った事業の場合、経営改善計画にこれらの費用を盛り込んでおく必要があり、重要かつ不可欠な作業となります。